ゆでたまごという組織が生まれる前のおはなし


第10話 「ピラフ会議」

 

第1回目の会議には、私と教授を入れて
5人のメンバーが集まった。

「この会議のことを友人から聞いた」と、初めてお会いする方や茨城から駆けつける方もいた。

教授の協力のもと、
大学の研究室をお借りして会議を開催した。

こうして、ここの学生でもない私が大学の研究室を借りて会議をするという奇妙な状況が生まれたのだった。

過去に生徒会長をやったことはあるものの、会議をどう進めたら良いかわからず、とりあえず集まったメンバーらに自分のやりたいことを語った。

会議は月に1回で、所要時間は2時間。

第1回目〜2、3回と会議は回数を重ねるが
回が進む傾向は…ない。

メンバーが、増えたり、減ったり…
なかなか固定しなかった。

初参加の人が参加するたびに自身の思いを伝える、を繰り返して…結局半年以上これが続いた。

これじゃ、ガイドブック会議ではなくて
阿部華奈絵のスピーチじゃないか。。

誰かが想いを長く語り会議の時間がなくなる、段取りの組み方がわからない、団体名も決めてないし…

そもそも会議に参加した人たちは、ガイドブックに対する価値観が違う。

自分よりも経験がある人たちがほとんど。

そんな彼らをどうやったら、
まとめることができるのか?

どうやったら自分の意思を上手く伝えられるのか?

アドラーの心理学、PDCAサイクル、MBA…
ビジネス本や自己啓発本も読み漁った

この強くて熱い想いがあっても、言葉としてカタチにして相手に伝わらなければ意味がないじゃないか!

会議はまるで上手くいかず…

まるで、フライパンで踊るピラフのようにパラパラと…メンバーはまとまる事がなかった。

メンバーを集めたものの先を考えることができず早速、壁にぶつかったのだった。

冒険の書を記録しますか?
▶︎はい
いいえ

冒険の書を記録しました。

 

次回、第11話「リーダーってなに?!」